めまい
めまいは、体のバランスを保つ機能に障害が起こることによって生じます。めまいの感じ方は、「自分のからだが回っている」、「自分のまわりの地球が回っている」、「雲の上を歩くようにふわふわする」、「谷底に引きずり込まれるように感じる」など、さまざまです。厚生省の国民生活基礎調査によると、めまいを訴える人の数は、約240万人にのぼっているということです。
回転性のめまい、非回転性のめまい
めまいの症状は人によって異なります。「回転性のめまい」は、自分の体の周りのものがぐるぐる回る感覚に襲われます。立っていられなくなったり吐き気をもよおすこともあります。ある一定の頭位をとると起こるのが、「良性発作頭位変換性めまい症」です。また、「メニエール病」なども疑われます。周囲がゆらゆら揺れる、体がふらふらするような感じは「非回転性めまい」です。症状はそれほど強くありませんが、長く続くことが多いようです。めまいの原因は、内耳炎、突発性難聴、脳血管障害、高血圧・低血圧などによるもので、ストレスが関係している場合もあります。
メニエール病や中耳炎の可能性も
歩行中、右左に体が揺れる感じがする場合は、メニエール病、中耳炎、聴神経腫瘍のほか、薬の副作用で起こる内耳障害も疑われます。立ちくらみなどは、脳に流れる血液が一時的に不足するために起こる生理現象で、病気の可能性は低いでしょう。女性のめまいは、PMS(月経前症候群)、更年期、ストレスが原因です。めまいや耳鳴りがある場合はまず、耳鼻咽喉科や脳外科を受診して、耳や脳に異常がないか検査を受けることが肝心です。また、高血圧症、動脈硬化、糖尿病などの病気が隠れていないか検査も必要です。更年期でホルモンバランスが崩れていたり、過度なストレスや不規則な生活習慣で自律神経が乱れ、めまいや耳鳴りを慢性化させている場合もあるので、産婦人科や心療内科で心身両面からの治療が必要になるケースもあります。
喫煙や飲酒を控え、ビタミン類を摂る
めまい予防には、不規則な生活を改善することが大切です。休息、栄養、適度な運動を取り入れて生活リズムを整えましょう。ゆっくりお風呂に入るなど、リラックスを心がけるようにしましょう。喫煙や飲酒、カフェインや香辛料の摂りすぎなどは、症状を悪化させることもあります。栄養面で効果的なのは、ビタミンB群です。特にビタミンB12は、めまい・耳鳴りの治療薬としても使われています。脳や体の疲労回復に必要なビタミンB1、ビタミンB2、神経の働きを安定させるビタミンB6も合わせて摂りましょう。貧血によるめまいには鉄が有効。女性には、体を温めるイラクサ(ネトル)、滋養強壮効果のある高麗人参もおすすめです。
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